【大相撲】床山とは?仕事内容や床山になる方法を詳しく解説!

頭の髷(まげ)といえば力士の代名詞。その髷を結うのが「床山」です。

当記事では、床山の仕事内容や床山になる方法、床山の使う道具や階級など、床山について詳しく解説しています。気になる方はどうぞ寄ってってください!

床山とは?

大相撲における床山とは、力士の髷(まげ)を結う人のこと。行司や呼出同様に各相撲部屋に所属するのが決まりです。

髷は、大銀杏と丁髷の2種類がありますが、そのどちらも床山が結うことになります。ちなみに一昔前だと、髷と一言にいっても大銀杏や丁髷の他にも多くの種類がありました。

現在だと、床山には3年の見習い期間が設けられており、自分の所属する力士に大銀杏を結うのをお願いなどして、その腕を磨いていきます。

また、本場所のない2月、6月には、床山の講習会が開かれており、若手はそこで指導を受けています。

力士は、十両以上になると、大銀杏を結うことが定められており、そういった意味でも床山は角界になくてはならない存在です。

床山の7つ道具

床山が普段、力士の髷を結う際に用いる7つ道具。櫛もいくつかの種類を使い分けています。

  • 荒ぐし(あらぐし)…最初、髪をとかす際に用いる。
  • すきぐし…髪に付いたほこりなどを取る。
  • そろえぐし…髷の先端の髪を整える。
  • 前かき…大銀杏の先がのっかる髪の部分を整える。
  • すき油(びん付油とも)…荒ぐしで髪をとかす際につける。ナタネ油に艶出しのハゼの実から採ったロウ、さらに4~5種類の香料が加えられたもの。
  • 元結…束ねた髪を縛る和紙できた紐。
  • 髷棒…髱(たぼ)を左右に引き出す細長い棒。

床山の階級

床山も力士や行司と同じく階級制です。以下、床山の階級とその階級につくための条件となります。

  • 特等床山…勤続45年以上、60歳以上の者で特に成績優秀な者。
  • 一等床山…勤続30年以上で成績優秀な者、もしくは勤続20年以上30年未満で特に成績優秀な者。
  • 二等床山…勤続20年以上で、成績優秀な者、もしくは勤続10年以上20年未満で、特に成績優秀な者。
  • 三等床山…勤続10年以上で成績優秀な者、もしくは勤続5年以上10年未満で特に成績優秀な者。
  • 四等床山…勤続5年以上の者で成績優秀な者。
  • 五等床山…勤続5年未満の者。

現在では、一等床山以上になると、番付の名前が記載されるようになります。また、大銀杏が結えるようになるのは、三等から。

床山の給料

床山の給料は、本俸(基本給)手当からなる月給制です。受け取れる金額は階級によって決まります。

具体的な金額については以下記事にて詳しく解説しています。

記事:【大相撲】床山の給料を徹底解説!年収はいくら?

床山になるには?

床山になるにあたり、理容師や美容師の免許は必要ありませんが、義務教育を修了した19までの男子でなければなりません。

また、床山には50という定員(一部例外あり)が設けられており、定員に達している場合は床山になることはできません。

そして、最後は所属する相撲部屋の親方からの許しを得て、親方が相撲協会へ申し入れをして晴れて床山になれます。

ちなみに床山の定年は65歳。

19歳という早い年齢制限と、定員50名を考えると床山になるのは、それなりの覚悟と運がなければなれない職業です。

まとめ

  • 床山は、力士の髷を結う人。
  • 床山になるには、義務教育を修了した満19歳までの男子、定員50名といった条件がある。
  • 床山は、特等床山、一等床山、二等床山、三等床山、四等床山、五等床山の6階級から成り立つ。

筆者は、力士が優勝した直後に、床山が力士の髷を結う姿がいつも印象に残っています。