【大相撲】土俵の作り方を徹底解説! 作業の流れや使う道具など

土俵はどのようにして作られているのか気になる方。

当記事では、作業の流れや使う道具、さらに材料となる土などについて余すことなく取り上げています。気になる方はどうぞ寄ってってください!

土俵はその場所ごとに作られる

大相撲で使用される土俵は、本場所、巡業場所に限らず、その場所ごとに1から順に2~3日かけて作られます。作業にあたる人数は、行司や呼び出し、および派遣会社などの30が招集されます。

土俵の材料として使われる土は、45tにもおよび、現在だと本場所には埼玉県川越市の「荒木田土」と呼ばれる土が使用されています。

荒木田土は、「粘りがひび割れしにくく、また滑りにくい」土俵に適した土です!

ちなみに土俵作りは、全て手作業!作る人たちの思いが込められています!

使われる道具

土俵を作る際に用いられる主な道具は、以下の通りとなります。

  • くわ:くわには、土を掘り崩しかき寄せる「起こしくわ」や「じょれん」、小俵を埋める溝を掘る専用のくわなどがある。
  • 五寸釘:コンパスの「芯」として、土俵の円周を描くために用いられる。他にも斜面にある水吐き口、上がり段の当たり線を描く際にも使われる。
  • たこ:持ち上げて下に落とし、地面を突き固めるために用いられる。2人で使う「大たこ」と1人で使う「小たこ」の2種類がある。
  • たたき:たこ同様に、地面に叩きつけて固める道具。台形上面を固める「大たたき」と台形の斜面をたたく「小たこ」の2種類がある。など、土俵にひびなどが入って修復する際は、もっぱらたたきが用いられる。
  • 突き棒:土俵を形づくる小俵を、溝に入れて土で固める際に用いられる。大突棒と小突棒の2種類がある。
  • トンボ:たこやたたきで地面を固める前に、表面を平にならすために用いられる。「ならし」、「かき」、とも。
  • ビール瓶:土に詰めた小俵をたたいて成形するのに用いられる。頑丈な日本製が好まれる。

この他にも、縄、剣スコップ、角スコップ、巻き尺、折り尺、ナイフ、小刀などが用いられます。

参考文献:相撲大事典 第四版

土俵作りの流れ

一体土俵はどのようにして作られているのか?その流れを紹介します。

  1. 土を盛って土台を作る。
    前回使用した土俵がある場合、くわ、たこ、すき、たたきなどで1度崩し新しい土と入れ替える。体育館で行われる巡業場所などでは、土台に発泡スチロールが用いられることが多い。
  2. 土俵をかたちづくる
    たこ、すき、たたき、くわなどで土を固めて土俵を整えかたち作る。
  3. 円を描く
    5寸釘を取り付けた7尺5寸の縄を、コンパスのように用いて土俵の円を描きます。
  4. 表面および側面を削る
    土俵をかたちづくる俵を埋めるため、先の過程で描いた円を削っていく。それと同時に側面に埋める俵を入れるための削る作業も行う。
  5. 俵を埋める
    先の箇所で削った個所に俵を埋めていく。小俵は事前に土を詰めて用意しておく。
  6. 仕切り線を引く
    仕切り線を引く前に再度、土俵の表面を平らにならす。
  7. 完成

先にも示したように作業は2日から3日に渡って行われます。本場所であれば、その翌日に土俵祭が行われ、その場所を無事に終えられるよう祈願します。

土俵祭については以下記事にて詳しく解説しています。

記事:【大相撲】「土俵祭(どひょうまつり)」とは?

総括

  • 土俵は、場所ごとに1から順に、2~3日かけて作られる。
  • 使用される土は「荒木田土」。

土俵作りに用いられる数多くの道具と、その作業の流れはこれでバッチリ!