【大相撲】決まり手「河津掛け」とは?由来は?

 珍しい決まり手である「河津掛け」。当記事では、どんな決まり手なのかはもちろん、その由来についても詳しく解説しています。気になった方はどうぞ寄ってってください!

「河津掛け」とは?

大相撲における「河津(かわづ)掛け」とは、掛け手に分類される決まり手の1つ。1970年に決まり手70手が制定のときに「切り返し」から分離したものです。

主に四つ相撲から、相手が「外掛け」や「切り返し」で攻めてきた際に、左右どちらかの足を相手の足の内側にかけつつ、かけた足と同じ側の腕で相手の首をまいて、かけた足を上げて体を後ろに反るようにして捻り倒します。

河津掛けは、数年に1度しか見られない珍しい決まり手で、近年の幕内では2012年3月場所5日目で、前頭・隆の山が前頭・勢に対して決めています。また、貴ノ浪が1994年1月場所、1996年1月場所に2度決めています。

小・中学校のアマチュア相撲だと、その技の危険性ゆえ禁じ手にされています。(1度目で取り直し、2度目で負け。)

記事:相撲決まり手白書 掛け手(十八手)

河津掛けの由来

河津掛けの「河津」とは、鎌倉時代の軍記物語『曽我物語』が、その由来とされています。

そもそも河津ってなんぞや?と思った方も多いと思いますが、この河津、実は「河津三郎」という人名から取ってきたもの。

それというのも、河津三郎は先の『曽我物語』の登場人物であり、その中で行った「俣野景久(またのかげひさ)」との相撲で、河津が決めた決まり手こそが「河津掛け」だったというわけです。

ただ、当初はそのひっくり返る様子から「蛙掛け」だったものが、シャレをきかせて「河津掛け」といった語呂合わせにしたともいわれているため、『曽我物語』が登場する以前には既に「蛙掛け」は存在していたとみる説もあります。

総括

元々は、蛙掛けだったものが、先の物語をきっかけに河津掛けになったとする説は、シャレが効いていかにも江戸っぽいです。

あと、河津掛けは危険な技なので、遊び半分で真似をするようなことは絶対にしないように!