大相撲に引き分けはある?「預かり」、「痛み分け」など

2021年4月7日

大相撲に引き分けはあるのか?ズバリ!その答えをお答えします!当記事では、大相撲の引き分けの種類およびその条件、さらに過去にあった引き分けについて詳しく解説しています。気になった方はどうぞ寄ってってください!

「引き分け」はあるも・・・

結論から先にいってしまうと大相撲に引き分けは、存在します!

しかし、十両以上最後にその引き分けが出たのは、1947年9月場所の二子岳と三重ノ海の取組と70年以上もの前。

幕下以下に関しても1999年11月場所の上田と坂口(三段目)、秀錦    と総ノ浪(二段目)の取組を最後に20年以上引き分けは出ていません。

少なくとも、現代の大相撲において、その引き分けが出る確率は限りなく0に近いです。

参考サイト: 銀河大角力協会「昭和以降の引分・痛分一覧」

引き分けの条件・種類

一言に引き分けといっても、その条件はいくつか存在します。その条件は以下の通り。

  • 取組中、互いに負傷し、続行不可能と判断される。(痛み分け)
  • 水入りの取り直し後、なお取組が終わらないとき。幕下だと水入りがないだけで、取り直し後に取組が終わらなければ同様に引き分けになる。

このように現代の大相撲は、基本的に取組が長引いた場合での引き分け、互いに負傷で続行不可能な痛み分け、2種類の引き分けが存在します。

筆者が確認したところ、どちらが出やすいといったものでもなさそうです。確立的にはほぼ半々。そもそも引き分け自体が滅多にないですし。

なお、星取表には、痛み分けだと「△」、それ以外の引き分けだと「×」と記されます。

関連記事:【大相撲】「水入り」とは?分かりやすく解説!最長の取組は?

過去にあった引き分け

現在には既に廃止された引き分けというものもあります。

  • 預かり…きわどい勝負の物言いは、現在のように取り直しとならず、「預かり」というかたちで引き分けになること。大正時代に廃止。
  • 無勝負…預かり同様にきわどい勝負で、行司が軍配を上に上げて勝ち負けを付けないこと。現在では、行司は必ずどちらかに軍配を上げることになっている。江戸後期に廃止。
  • 休み…現在のように休場力士の相手は不戦勝になるのに対し、過去では相手方の力士が休めばもう片方の力士も休みとなって引き分けになる。昭和に廃止。

休みが理不尽なのは言うまでもありませんが、預かりも結構大概です。江戸だと、大名お抱え力士は、大名の面子を保つため、預かりというかたちで引き分けにすることもザラだったとか。ようは”忖度”するために残っていた制度ともいえます。

総括

現在の大相撲においては、引き分けはあってないようなものです。特に幕内に至っては引き分けが出されて50年以上もの年月が経っています。

あと、過去の引き分けは理不尽がいっぱい!相手が休みで不戦勝にならないなんて…。なぜすぐに廃止にしなかった…。