相撲決まり手白書 捻り手編(十九手)

2019年4月16日

捻り手は、掛け手と同じく十九手とバリエーション豊富な決まり手です。似たようなもも少なくないので、ポイントをキッチリ掴んで覚えましょう。

捻り手は十九手

以下、十九手ある捻り手の紹介となります。また、2001年より追加された決まり手もいく
つか存在します。

突き落とし

押し合いや四つに組んだ状態から、片手を相手の脇腹あるいは肩に当てて、体を開きながら斜め下へ押すようにして倒す決まり手。押し込まれた時の逆転技としてもよく用いられる。

巻き落とし

前に出ようとする相手の反動を利用し、廻しを取らずに差し手で相手の体を抱え、下手から巻き込むように体を捻って倒す決まり手。

とったり

押し合いや突き合いなど、前に出ようとする相手の腕を抱え、体を開きながらそのまま相手を捻り倒す決まり手。相手の右腕を掴んだ場合、左足を軸にし、右足を引きながら体を開いて倒す。

逆とったり

「とったり」で攻めてきた相手に対し、取られた腕を抜くようにして腰を捻りそのまま倒す決まり手。相手が掴んでいる腕を、“逆”にこちらが掴むかたちになることが決まり手の由来となっている。

幕内では数年に1度出るかでないかの珍しい決まり手であるが、2010年9月場所11日目、豊桜と魁皇がともに「逆とったり」で白星を上げ、1日に2度も「逆とったり」が出た。

肩透かし

差し手で相手の腕の付け根あるいは脇の部分を掴み、体を開きながら、もう片方の手で相手の肩などをはたきながら引き倒す決まり手。前に出る相手の勢いを利用すると決まりやすい。

外無双

組んだ状態から片方の差し手を抜いて相手の懐に潜り込み、抜いた手とは逆となる膝の外側を手のひらで押さえ、それを払うようにして捻り倒す。10年に1度出るかで出ないかといわれるほどの珍しい決まり手。近年では、史上初のモンゴル出身の関取として知られる元幕内・旭鷲山が何度か決めていた。

内無双

上手で相手の膝の内側あたりを払うとともに、体を捻って倒す技。外無双と比べると比較的決まりやすい決まり手で、幕内でも2012年7月場所10日目に横綱・白鵬、2015年1月場所11日目に栃ノ心などが決めている。

ずぶねり

組んだ状態から、頭を相手の胸あるいは肩に押し付け、相手の差し手の肘をつかむか抱え込みながら、頭を軸に捻り倒す滅多にみられない珍しい決まり手。ずぶねりとは「頭捻り」のなまり。

幕内では、1998年3月場所5日において、旭豊が寺尾相手に唯一決めている。

上手捻り

相手の上手を取った状態から、体を上手側に捻りながら倒す決まり手。必然的に上手投げとは対になる決まり手といえ、上手投げを警戒している相手に仕掛けると決まりやすい。

下手捻り

組んだ差し手で相手の廻しを引きつけ、下手側に向かって体を捻って倒す、あるいは相手の膝をつかせる決まり手。上手投げの合わせ技として有名。

網打ち

相手のどちらかの差し手を両手で抱え、腕の付け根あたりを引いて、後ろに捻り倒す決まり手。特に土俵際に寄られたときに放つ逆転技となる場合が多い。「網」の由来は、決まった姿が「網」を引く動作と似ていことから。

網打ちは滅多に見られない珍しい決め手でもあり、近年においては幕内だと2006年7月場所に横綱・朝青龍や2010年1月場所に横綱・白鵬などが決めている。

鯖折り

四つあるいはもろ差しから、両手で廻しを強く引きつけながらのしかかるようにして、相手の膝をつかせて勝つ決まり手。

1986年(昭和61年)5月場所8日目、ともに200㎏を越える北尾と小錦との注目一番で、北尾が鯖折りを決めている。

波離間(はりま)投げ

両差しで寄られた際、相手の頭あるいは肩越しに廻しを取り、後ろに振り回すように倒す決まり手。特に土俵際の逆転技として知られる。

1977年9月場所初日、大関・若三杉(後の2代目若乃花)が土俵際、鷲羽山に決めた波離間投げは、奇跡の逆転技として今日でもよく引き合いに出される。

大逆手

肩越しに上手をとり、その取った方向へ捻って投げて倒す決まり手。2001年1月場所より追加された決まり手で、従来は上手捻りの変形とされていた。

決まり手制定以降だと、幕内では2005年11月場所中日に安美錦が高見盛に、2010年1月場所14日目に把瑠都が垣添相手に決めており、この2度だけが大逆手が決まり手として残っている。

腕捻り

相手の片腕を両手もしくは片手で抱え込み、そのまま体を開きながら引っ張るようにして、取った腕の外側に捻り倒す決まり手。とったりとは体を開く方向が逆となる。

合掌捻り

相手の上体の後ろへ“合掌”するように手をかけて組み、そのまま左右どちらかに捻り倒す決まり手。

徳利投げ

相手の首あるいは頭を両手で掴んで捻り倒す決まり手。ちょうど頭と首を「徳利」と見立てたことが、決まり手の由来となっている。

徳利投げは、2001年1月場所から追加された決まり手の一つで、それ以前は合掌捻りに含まれていた。

首捻り

片方の手を相手の首に巻き付け、もう片方の手で相手の差し手を掴みながら、左右どちらかに捻り倒す。両差しなどで劣勢になったときの逆転技。足を掛けて倒すかどうかが、河津掛けとの違いとなる。

小手捻り

片手で相手の腕を抱え、抱えた方向へと体を捻って倒す決まり手。小手投げとは、投げる方向が逆。

小手捻りは、2001年1月場所より追加された決まり手の1つで、それ以前は「腕捻り」に含まれていた。

まとめ

捻り手は、よく見ないとはっきりしない決まり手が多いので、少しずつ覚えていきましょう。特に投げ手と混同されがちな決まり手が多いので注意!また、土俵際に寄られた際の逆転技が多いのも特徴です。