「三役」とは?これより三役?三役揃い踏み?

2019年4月26日

 大相撲のTV中継などで「三役」という言葉をよく耳にするはずです。さらに千秋楽では、「これより三役」、「三役揃い踏み」といったフレーズも出てきます。実はそれぞれで「三役」の意味合いも微妙に異なり、結構ややしいです。当記事では、それらの点についても詳しく解説しているので、興味のある方はどうぞ寄ってってください!

三役とは?

「三役」とは元々、大関、関脇、小結の幕内上位の三つ階級をまとめた1つの呼称で、現在だと小結と関脇を指す場合が大半です。例えば、番付発表などである力士が三役に入ったといえば、力士が関脇、小結いずれかの地位についたことを意味します。

また、番付最高位である横綱は、それら階級ができた後からできたため基本的には三役には含まれていません。

これより三役

 大相撲では、千秋楽結びの3番を「これより三役」と呼んでいます。

 横綱がまだなかった時代、千秋楽結びの3番は、小結、関脇、大関、それぞれ東西同士の取組が慣例となっており、「これより三役」は文字通り三役の力士たちだけで争われていました。

 ですが、横綱が登場した現在の大相撲には、結びの3番にほぼ間違いなく横綱が含まれます。

 ゆえに「これより三役」といわれたら、昔とは異なり横綱を含めて用いられる場合がほとんどで、そのまま千秋楽結びの3番を意味します。

また、場合によっては横綱と大関が休場ばかりし、前頭の力士が「これより三役」に含まれることもあります。

三役揃い踏み

 「三役揃い踏み」とは、「これより三役」の取組が始まる前に土俵で行われる一つの儀式です。「三役揃い踏み」には、「これより三役」の取組に出る力士、東西それぞれ3人ずつが行います。

 「三役揃い踏み」では、東の力士ら3人が初め土俵に上がり、前2人、後ろ1人とちょうど扇形になって四股を踏むなどの一連の所作を行います。それを終えたら、次に西の力士ら3人が同様の所作を行います。

 先の通り、「これより三役」には横綱も含まれていることから、当然、「三役揃い踏み」もまた横綱を含めて行われます。

総括

三役といえば、現在ではもっぱら関脇、小結を示すも、千秋楽結びの3番で用いられる「これより三役」、「三役揃い踏み」に限っては、その三役の中に横綱あるいは前頭が含まれる場合があります。

まあ、千秋楽の取組を見ていればなんとなく分かってくるので、慣れてしまえばそれほど紛らわしいことではありません!