稀勢の里対白鵬~白鵬63連勝を止めるは稀勢の里~(2010年11月場所)


 11月場所は、白鵬が前人未踏の69連勝越えが期待された場所だ。そして、それを阻止したのが稀勢の里で、この頃から稀勢の里は大器の片鱗を覗かせていたといえる。稀勢の里にとって一、二を争うほどの名勝負となっており、稀勢の里ファンなら是非とも知っておきたい一番である。

2010年11月場所あらまし

 白鵬はこの場所までに62連勝をしており、双葉山が記録した歴代最高の69連勝に迫る勢いだった。ゆえに2010年11月場所の最大の関心事と言えば、横綱・白鵬がその連勝記録をどこまで伸ばすのか?ということを除いて他になかった。もはや白鵬の勢いは誰にも止めることは出来ず、白鵬の70連勝も時間の問題と考えられていた。
 ところがこの場所で白鵬の連勝記録が途絶えてしまう。この横綱大記録の野望を打ち砕いたのは、何を隠そう当時はまだ平幕力士であった稀勢の里だった。

稀勢の里が阻止!!白鵬は69連勝越えならず!

 11月場所で両者が相見えることになったのは、場所が始まってすぐの二日目だった。白鵬は初日に栃ノ心を破って連勝記録を63連勝としていた。一方、稀勢の里は、大関・把瑠都に敗れてしまっている。これを聞く限りだと二日目に稀勢の里が白鵬に勝つなど誰も予想だにしなかったことであろう。実際、白鵬の調子は全く悪くなく、この場所で14勝1敗として、稀勢の里以外の取組は全て勝利し優勝を果たしている。

 取組は非常に激しいものとなった。立ち合いから白鵬は右の下手を差そうとするも、稀勢の里が突き放して阻止する。今度は反対に稀勢の里が左を差そうとして、白鵬が全力で突き放そうとするも、土俵際で稀勢の里に上手をがっちりと掴まれてしまう。これが勝負の分かれ目となったといえる。そのまま稀勢の里は左四つの態勢となって一気に寄り切って勝利を収めた。そして、負けた白鵬はそのまま土俵の外に転んで座り込んでしまい、首をかしげてしばらく放心状態で立とうとはしなかった。

 これにより白鵬の連勝記録は63でストップ。前人未踏の70連勝はお預けとなり、双葉山の69連勝を超えることもなかった。大金星を奪った稀勢の里は、翌日にも大関・日馬富士を破って大健闘を見せるも、続く魁皇に敗れ、結局10勝5敗でこの場所を終えている。

 後の2013年7月場所でも白鵬は43連勝記録をまたしても稀勢の里に止められている。白鵬にとって稀勢の里は、つくづく嫌な相手だといえよう。

2010年11月場所:横綱・白鵬14勝1敗(優勝)































2010年11月場所:西前頭筆頭・稀勢の里11勝4敗
































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