琴欧洲の初優勝~ブルガリア出身力士の快挙~(2008年5月場所)


 琴欧洲は、白鵬、朝青龍の2強時代において、誰もが予想だにしていなかった幕内優勝を2008年5月場所で果たしています。ブルガリア出身力士では、初となる快挙です。この初優勝について知りたい方は、どうぞ寄っていって下さい。

2008年5月場所あらまし

 2004年に入ると朝青龍が猛威を振るい、この年5度の幕内優勝を果たしている。その後に白鵬も加わり時代は完全に朝青龍、白鵬の2強となっていた。事実、2007年の幕内優勝は、朝青龍と白鵬が独占していている。

 だが、そこに待ったをかけたのが琴欧洲だ。琴欧洲は2008年の5月場所で幕内優勝を果たしたのだ。

 琴欧洲と言えば、ブルガリア出身かつ端正な顔立ちから、非常に人気の高い力士であった。当時は筆者も琴欧洲をTVなどでよく目にしていたことを覚えている。
 
 琴欧洲は力士としての才能も確かで、2006年1月場所には大関まで上りつめている。だが、2007年に入ると、琴欧洲は勝ち越しこそ決めるも二桁勝利ができず伸び悩んでいた。さらに2008年3月場所に左腕の怪我をして9日目に途中休場もしていた。

 ゆえに翌2008年5月場所において、琴欧洲があの2強に割って入り優勝するなど、誰もが予想すらしていなかったのだ。

優勝はブルガリア出身・琴欧洲!!

 2008年5月場所は、初日早々に朝青龍が稀勢の里に敗れるという波乱が起きた。かたや白鵬も9日目までは順調に勝ち星を重ねるも、10日に安馬(日馬富士)に黒星を喫している。

 5月場所の琴欧洲は先場所が嘘のように絶好調で、全く危なげない相撲で初日から唯一10連勝を飾っていた。そして、11日目に鬼門とされた朝青龍との対戦を迎えたのだ。

 この時、朝青龍も初日こそ黒星を喫していたが、その後は負けることはなく9勝1敗で十分に優勝圏内にいた。

 琴欧洲対朝青龍は、白熱した名勝負となった。

 琴欧洲は、立ち合いから朝青龍の廻しを右上手でがっちりと掴む。朝青龍も負けじと左を差して下手を取って左四つとなるも、最後は琴欧洲がそのまま寄り切って勝利した。

 朝青龍はその後、千代大海、魁皇に敗れ3連敗してしまい、完全に優勝争いから脱落して11勝4敗で場所を終えている。

 11連勝して無敗をキープした琴欧洲は、続く白鵬でも安定した強さを見せつけ白星を獲得。13日に琴欧洲が安美錦に敗れるハプニングが起きるも、白鵬が琴光喜に2連敗を喫した。そして、14日に安馬との対戦で琴欧洲は勝利を収め、千秋楽を待たずして悲願となる幕内初優勝を果し、千秋楽でも琴欧洲は千代大海に勝利し、14勝1敗で場所を終えた。

 この琴欧洲の初優勝は、ブルガリアはもとよりヨーロッパ出身で史上初の快挙となった。優勝後、琴欧洲の話題で持ち切りだったことは、想像に難しくないだろう。

 その後、琴欧洲が優勝することはなく2014年に引退したが、この場所は世間の度肝を抜いたといっても決して大袈裟ではないだろう。

2008年5月場所:大関・琴欧洲14勝1敗(優勝)
































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